営業職って未経験でもできる?向いている人の特徴と求人の選び方をわかりやすく解説

営業職というと、「トークが上手い人」「押しが強い人」「経験がある人」しかできない、そんなイメージを持つ方は少なくありません。しかし実際には、未経験から営業職に転職・就職して活躍している人は非常に多く、業界によっては未経験歓迎の求人も豊富に存在します。
本記事では、営業職が未経験でも挑戦できる理由、向いている人の特徴、そして失敗しない求人の選び方までを、初めて営業に興味を持つ方にもわかりやすく解説します。
営業職とは?仕事内容の基本を理解しよう
営業職の役割
営業職とは、企業の商品やサービスを顧客に提案し、購入・契約に結びつける仕事です。単に「売る」だけではなく、顧客の課題を把握し、それを解決するための提案を行うという「課題解決型」の役割が求められます。
主な営業の種類
営業職と一口に言っても、業界や形態によって仕事内容は異なります。代表的なものを挙げると次のとおりです。
- 法人営業(BtoB):企業相手に取引を行う営業。取引単価が高く、提案力や関係構築力が重視されます。
- 個人営業(BtoC):個人のお客様に商品・サービスを販売。販売スキルやヒアリング力が求められます。
- ルート営業:既存顧客を中心に定期訪問・フォローを行い、追加受注や関係維持を目的とします。
- 新規開拓営業:まだ取引のない企業・顧客にアプローチし、契約を獲得するタイプ。行動力とメンタルの強さが鍵。
- 反響営業:広告や問い合わせをきっかけに訪問・提案を行うタイプ。未経験者でも挑戦しやすい。
営業職の1日の流れ(例)
たとえば法人営業の場合、1日のスケジュールは以下のようになります。
| 時間帯 | 業務内容 |
|---|---|
| 9:00〜10:00 | 朝礼・メールチェック・アポイント調整 |
| 10:00〜12:00 | 顧客訪問・商談 |
| 12:00〜13:00 | 昼休み |
| 13:00〜16:00 | 新規訪問・既存顧客フォロー |
| 16:00〜18:00 | 社内で報告・見積書作成・日報記入 |
未経験から営業職に挑戦できる理由
理由①:教育・研修体制が整っている企業が多い
営業職は企業にとって“売上を生むエンジン”であるため、人材育成に力を入れている会社が多いのが特徴です。新人研修や営業ロープレ、上司の同行などを通じて、商品知識・提案スキル・マナーを一から学べます。
理由②:成果が可視化されやすく、成長を実感しやすい
営業職は「契約件数」「売上額」など成果が数字で明確に現れるため、努力が評価されやすい職種です。未経験でも、行動量や学習意欲によって短期間で成果を出す人も珍しくありません。
理由③:コミュニケーション能力が活かせる
営業では、商品知識よりもまず「人との信頼関係」が大切です。そのため、接客業や販売職、飲食業、カスタマーサポートなどの人と関わる仕事の経験がある人は大きな強みになります。
理由④:業界を選べば専門知識がなくても始めやすい
たとえば住宅・金融・医療機器のような専門性が高い業界は難易度が上がりますが、通信・人材・広告・ITなどの業界は、教育体制が整っており未経験でも参入しやすい分野です。
営業職に向いている人の特徴
営業は“誰でもできる”仕事ではありますが“誰でも向いている”わけではありません。ここでは、未経験からでも活躍しやすい人の特徴を紹介します。
1. 人と話すことが苦にならない
営業の基本は「対話」です。雑談が得意でなくても構いませんが、人と話すことに抵抗がない人は自然と信頼関係を築きやすいです。
2. 素直に学ぶ姿勢がある
営業は上司・先輩からのアドバイスが多い職種です。「素直に聞く」「すぐに実践してみる」姿勢を持つ人は、成長スピードが格段に速いです。
3. コツコツ努力できるタイプ
毎日のアポイント・提案・フォローなど、地道な積み重ねが成果につながります。一発勝負よりも“積み重ね”を大切にできる人が長く活躍できる傾向にあります。
4. 目標を持って頑張れる人
営業職は数字で評価されるため、明確な目標を立てて努力できるタイプが成果を上げやすいです。「昇進したい」「年収を上げたい」「お客様に感謝されたい」どんな理由でも構いません。
5. 失敗を前向きに捉えられる人
営業では、断られることも日常茶飯事です。そのため、気持ちの切り替えが早い人・改善意識を持てる人は結果を出しやすくなります。
未経験者が選ぶべき営業職のタイプ
営業職といっても、未経験者が最初に選ぶ業種・職種によって働きやすさは大きく変わります。
向いている職種例
| 職種 | 特徴 |
|---|---|
| 反響営業 | お客様からの問い合わせ対応中心。提案しやすく、ノルマも緩め。 |
| ルート営業 | 既存顧客中心で関係構築重視。安定的に働きやすい。 |
| 人材・広告営業 | 成果が出やすく、教育体制が整っている企業が多い。 |
| IT・SaaS営業 | 今後も需要が拡大する成長分野。未経験採用が活発。 |
避けた方がよいケース(最初の転職では)
- 新規開拓100%の個人営業(例:飛び込み・テレアポ中心)
- 歩合比率が高すぎる求人(固定給が極端に低い)
- 教育体制がなく“即戦力”を求める企業
未経験から始める場合は、基礎を学べる環境が整った会社を選ぶことが何より重要です。
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未経験者が営業職で活躍するためのポイント
1. 「聞く力」を鍛える
営業=話す力と思われがちですが、実は「聞く力」こそが成果の鍵です。相手の課題・ニーズ・感情を丁寧に聞き取ることで、信頼関係が生まれ、最適な提案が可能になります。
ポイント:
- 相槌やリアクションで「聞いている」姿勢を見せる
- 相手の言葉をオウム返しして理解を確認する
- 質問で深掘りして“本音”を引き出す
これらを意識するだけでも、会話の質が大きく向上します。
2. 「数字」に抵抗を持たない
営業は結果が数値で評価される職種です。最初はプレッシャーを感じるかもしれませんが、数字は“成長の指標”と捉えましょう。
- 月間目標 → 達成率を見て次の戦略を考える
- 成約率 → 話し方・提案内容を改善するヒントになる
「数字=評価」ではなく、「数字=改善の道しるべ」と考えることで、モチベーションを維持できます。
3. PDCAを回す習慣を持つ
営業職では、行動の振り返りと改善の繰り返しが成長の近道です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| P(Plan) | 今日・今週のアポイント計画を立てる |
| D(Do) | 実際に訪問・提案を行う |
| C(Check) | 結果や反応を振り返る |
| A(Action) | 改善策を次の提案に反映する |
日報や商談メモを活用し、「どんな言葉に反応したか」「断られた理由は何か」を分析することで、着実にスキルが上がります。
4. 「信頼される人間」になる
営業で最も重要なのは「商品」よりも「人」です。同じ商品でも、「あなたから買いたい」と思ってもらえなければ契約には至りません。信頼を得るために大切なのは以下の3点です。
- 約束・納期を守る(小さな信頼の積み重ね)
- 嘘をつかない(誠実さが信用の基盤)
- 相手目線で話す(売りたい気持ちより“役に立ちたい”気持ちを優先)
この姿勢が自然に表れる人は、未経験でもすぐに成果を出せるタイプです。
未経験者におすすめの業界・分野
営業職といっても、業界によって働き方・成長スピード・年収が大きく変わります。ここでは、未経験からでも挑戦しやすい業界を紹介します。
1. 人材・求人業界
求職者と企業のマッチングを支援する業界です。提案型営業の基本を学びやすく、コミュニケーション力が磨かれます。また、成果が数字で見えるため、やりがいも大きい職種です。
向いている人:
- 人と話すのが好き
- 企業の課題を一緒に考えたい
- 成果を実感したい
2. IT・SaaS業界
今後も成長が続く分野で、未経験でも積極採用が行われています。商談の多くがオンライン化されており、効率的に働ける点も魅力です。
向いている人:
- テクノロジーに興味がある
- 論理的に話すのが得意
- 新しい知識を吸収するのが好き
3. 広告・マーケティング業界
企業の集客やブランディングを支援する仕事です。成果が数値で見えるため、提案力・分析力が磨かれます。
向いている人:
- クリエイティブに関心がある
- 企画や戦略を考えるのが好き
- 流行を追うのが得意
4. 不動産・保険業界(反響型)
「難しそう」と思われがちですが、反響型営業(問い合わせ対応中心)なら未経験でも始めやすいです。高単価の案件が多く、成約ごとに大きな報酬が得られるのが特徴です。
向いている人:
- お客様の人生設計に寄り添いたい
- 長期的な信頼関係を築きたい
- 高収入を目指したい
求人選びで失敗しないためのチェックポイント
未経験者が営業職を選ぶ際は、「企業の体制」「働き方」「評価基準」を慎重に確認する必要があります。
チェック①:研修・教育制度が充実しているか
- 新人研修・同行営業・ロープレがあるか
- トークマニュアルや商談ツールが整備されているか
未経験からスタートするなら、「教育環境の整備」が最優先です。
チェック②:固定給がしっかりあるか
歩合給中心の求人は成果次第で高収入を狙えますが、安定性に欠けます。まずは固定給+インセンティブのバランスが良い会社を選びましょう。
チェック③:営業スタイルが自分に合っているか
「新規開拓」か「ルート営業」か、「個人」か「法人」かで求められるスキルは異なります。人とじっくり話すのが得意ならルート営業、スピード感を好むなら新規開拓など、自分の性格と合うスタイルを選ぶことが大切です。
チェック④:ノルマや評価制度が明確か
「ノルマがきつい」「評価が不透明」な環境では長続きしません。面接時に、以下を確認しておくと安心です。
- 目標設定の基準は?
- 未達時のフォロー体制は?
- 成果以外の評価(行動量・プロセス)はあるか?
チェック⑤:社風・人間関係
営業職はチームワークも重要です。口コミサイトや面接時の雰囲気から、「相談しやすい環境か」「離職率が高くないか」を見極めましょう。
未経験者が面接でアピールすべきポイント
経験がなくても、次の3つを押さえれば強い印象を与えられます。
- 前職で培った“人との関わり”スキルを具体的に語る
例:「飲食店でお客様のリピート率を上げた経験があります」 - 営業を志望する“理由”を明確に伝える
例:「人の課題を解決する仕事に魅力を感じています」 - 学ぶ姿勢・行動力をアピールする
例:「未経験ですが、すでに営業本を読んで準備を始めています」
「営業で成長したい」という熱意が伝われば、ポテンシャル採用される可能性は十分あります。
まとめ|営業は“未経験”でも活躍できる成長職
営業職は、学歴・経験よりも「人間力」と「行動力」で結果を出せる仕事です。未経験者でも、素直に学び・継続して努力すれば、確実に成果を上げることができます。
ポイントを整理すると次の通りです。
- 教育体制のある企業を選ぶ
- 自分の性格に合う営業スタイルを選ぶ
- 聞く力・分析力・改善力を磨く
- 数字を恐れず、行動を続ける
営業職は“人生を変えるきっかけ”になる仕事でもあります。未経験から一歩踏み出すことで、あなた自身の成長と可能性が大きく広がるでしょう。
