営業活動で使えるビジネス英語フレーズ集|アポイント・提案・クロージングまでの実用表現を紹介

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営業会議や社内チャット、マーケティング資料などで、「クロージング」「リード」「コンバージョン」「ストーリーテリング」などの英語ビジネス用語を目にする機会が増えていませんか?

これらは単なる“横文字”ではなく、グローバル標準の営業・マーケティング戦略を表す専門的な概念です。

たとえば:

  • “Lead(リード)” は「見込み顧客」
  • “Pitch(ピッチ)” は「短時間で自社を売り込むプレゼン」
  • “Closing(クロージング)” は「契約をまとめる最終プロセス」

といったように、英語のまま理解することで、営業活動の思考や戦略がより明確になります。

本記事では、営業現場で頻出するビジネス英語用語を、意味・背景・使い方の3軸で徹底的に解説します。

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目次

Lead(リード)|見込み顧客のこと

意味

“Lead(リード)” は営業・マーケティング分野で最も基本的な言葉の一つで、「見込み客(潜在顧客)」を指します。たとえば、資料請求・問い合わせ・展示会名簿など、将来的に顧客になる可能性がある人や企業を「リード」と呼びます。

用例

  • Sales Lead(営業リード):営業チームが追う見込み顧客
  • Marketing Lead(マーケティングリード):広告やSNSなどで獲得した顧客情報
  • Hot Lead / Cold Lead:購入意欲の高い/低い見込み顧客

営業活動のスタート地点を意味するため、「リードを増やす=商談のチャンスを増やす」という考え方が基本です。

初心者でも掴める!効果的なリード獲得方法20選と成功のコツ – DRM SalesKnowledge Media

Pitch(ピッチ)|短時間で行う営業プレゼン

意味

“Pitch(ピッチ)” はもともと「投げる」という意味ですが、ビジネスでは 「短く印象的に自社を売り込むプレゼン」 を指します。

たとえば、スタートアップが投資家に事業を説明する「ピッチイベント」や、営業担当が短時間で顧客の興味を引くために行うトークが “Sales Pitch” です。

用例

  • Elevator Pitch(エレベーターピッチ):エレベーターで乗り合わせる数十秒の間に伝えるくらい短い売り込み
  • Investor Pitch:投資家への資金調達プレゼン

ピッチは“押し売り”ではなく、“短く印象に残る紹介”。

構成は 課題 → 解決策 → ベネフィット の3ステップが基本です。

共感を生む営業ピッチ術|感情と論理で心を動かす7分間のストーリー|松尾靖隆

Closing(クロージング)|契約をまとめる最終段階

意味

営業プロセスの最終段階を意味する言葉で、「顧客の意思決定を促し、契約・成約に結びつける行為」を指します。

用例

  • Soft Closing(ソフトクロージング):圧をかけずに自然に決断を導く
  • Hard Closing(ハードクロージング):契約を強く促すアプローチ

クロージングは「契約を迫ること」ではなく、顧客が“納得して決められる状況をつくる”ことが目的です。

営業成績を上げるクロージングとは?8つの実践テクニックで商談停滞を打破する方法 – セールスカレッジ|営業組織を守り、育てるメディア

Funnel(ファネル)|営業・マーケのプロセス構造

意味

“Funnel(ファネル)” は「じょうご」を意味します。マーケティングでは「リード(見込み客)から契約に至るまでの流れ」をじょうご型に可視化したモデルを指します。

ステップ例

  1. Awareness(認知):商品を知ってもらう
  2. Interest(興味):情報を調べてもらう
  3. Consideration(検討):比較・見積もり
  4. Purchase(購入・契約)

営業戦略を数値化するうえで、ファネルのどの段階で離脱が起きているかを分析するのが重要です。

営業ファネル完全攻略!売上を最大化する構築・最適化ガイド – D2C・DXファマ

Conversion(コンバージョン)|成果・契約・問い合わせの獲得

意味

“Conversion(コンバージョン)” は 「行動の完了」 を意味します。ウェブマーケティングでは「資料請求」や「問い合わせ送信」、営業では「契約・成約」がコンバージョンです。

“Conversion Rate(CVR)”=成果率 として使われることが多く、営業とマーケティングの共通KPIになっています。

コンバージョンを最大化するための法人営業の戦略 – 顧問のチカラ|KENJINS[ケンジンズ]

Storytelling(ストーリーテリング)|感情に訴える営業手法

意味

“Storytelling(ストーリーテリング)” は文字通り「物語を語ること」ですが、営業では 顧客の共感を得るためのプレゼン技法 を指します。

単に商品機能を説明するのではなく、「なぜこのサービスを作ったのか」「他の顧客はどう変わったか」といったストーリーを語ることで、顧客の感情と記憶に残る提案ができます。

ストーリーテリングは、営業だけでなく経営プレゼンや採用面接でも活用される“万能スキル”です。

魅力的なストーリーテリングで営業力を強化する方法 | 天吉株式会社| 知恵を成果へ

Pipeline(パイプライン)|営業案件の流れ・管理

意味

“Pipeline(パイプライン)” は「配管」や「流れ」を意味しますが、営業では見込み顧客から成約に至るまでの進捗状況を管理する仕組みを指します。いわば「営業案件の流れを可視化したリスト」のことです。

営業パイプラインは以下のような段階で構成されることが多いです。

  1. Lead(リード):見込み客を獲得
  2. Contacted(接触済み):最初のアプローチ
  3. Qualified(見込み確度あり)
  4. Proposal(提案中)
  5. Negotiation(交渉中)
  6. Closed-Won(成約)/Closed-Lost(失注)

パイプラインを定期的に可視化・整理することで、「どのフェーズで停滞しているか」を分析し、営業効率を改善できます。

売上を左右する営業パイプラインの構築と最適化:成約率を引き上げる管理・活用方法 – 営業テック

Upselling / Cross-selling(アップセル・クロスセル)|販売単価を上げる営業手法

意味

  • Upselling(アップセル):顧客がすでに購入を検討している商品より、上位版や高価なプランを提案する。
  • Cross-selling(クロスセル):関連商品を併せて提案する。

どちらも、顧客満足度を保ちながら売上を最大化する手法です。

例:

  • 通信業界なら:データ容量の多いプランへのアップセル
  • ソフトウェア業界なら:追加ライセンス・拡張機能のクロスセル
  • 飲食・小売業なら:「セットにしますか?」が典型的なクロスセルです。

営業代行やBtoB企業でも、既存顧客へのアップセル施策は最もROIが高い戦略の一つです。

営業はアップセルとクロスセルで差がつく!売上を最大化する知識

ROI(Return on Investment)|投資対効果

意味

ROIとは 「投資に対してどれだけの利益を得たか」を示す指標です。営業やマーケティングでは、費用対効果を測る際に頻繁に登場します。

計算式:

ROI(%)=(利益÷投資額)×100

ROIの考え方を営業活動に応用すれば、「どの施策が最も利益を生んでいるか」を数値で判断できます。特に営業代行や広告代理業では、ROIを重視する提案力が信頼の鍵になります。

Onboarding(オンボーディング)|顧客導入・定着のプロセス

意味

Onboarding(オンボーディング)は、もともと「新入社員研修」などに使われる言葉ですが、営業やカスタマーサクセスの分野では「顧客がサービスを使いこなせるように支援する導入プロセス」を意味します。

SaaSやITサービスでは、契約後のフォローアップこそが解約防止の鍵です。オンボーディングを丁寧に設計することで、顧客の定着率(Retention Rate)が上がります。

Touchpoint(タッチポイント)|顧客接点

意味

“Touchpoint(タッチポイント)” は、顧客が企業や商品と接触するすべてのポイントを指します。たとえば、Webサイト、メール、営業担当との会話、イベント、SNSなど。

営業では「どの接点で顧客の印象が決まるか」を意識することが重要です。初回のメール対応から、契約後のフォローまで、すべてがブランド体験(Customer Experience, CX)を形成します。

KPI / KGI(指標管理)|営業成果を可視化する共通言語

意味

  • KGI(Key Goal Indicator):最終目標(例:売上、契約数)
  • KPI(Key Performance Indicator):KGI達成のための中間指標(例:アポ件数、成約率、リード数)

KPIの設定は、「数値化できる行動目標」に落とし込むことが重要です。

たとえば、「週10件の新規アポ」「提案書送付率90%」など。英語の営業会話でも、KPIは国際共通語としてそのまま使われています。

Prospect(プロスペクト)|有望な見込み顧客

意味

“Lead(リード)” よりも一歩進んだ「商談候補顧客」を指す言葉です。つまり、見込み客の中でも購入・契約の可能性が高い相手が “Prospect(プロスペクト)” です。

リードからプロスペクトへの移行は、営業の中で最も重要なステップであり、ここで失敗すると商談化率が低下します。CRMツールなどを活用してスコアリング(見込み度合いの数値化)を行うのが定番です。

Retention(リテンション)|顧客維持・継続率

意味

“Retention(リテンション)” は「保持・維持」という意味で、営業では既存顧客をどれだけ維持できているか(解約されずに継続しているか)を示します。

SaaSビジネスや定額制サービスでは、新規獲得よりも「リテンションの維持」の方がLTV(顧客生涯価値)を高めます。英語では「Retention Strategy(顧客維持戦略)」という言葉で使われます。

まとめ|ビジネス英語は「概念を理解する言語」

今回紹介したビジネス英語用語は、単なる“横文字”ではなく、営業戦略の思考そのものを表しています。

スクロールできます
用語日本語の意味実務での位置づけ
Lead(リード)見込み顧客営業の出発点
Pitch(ピッチ)提案・短時間プレゼン第一印象をつくる
Funnel(ファネル)営業プロセス全体改善の指標
Closing(クロージング)契約締結最終決断のサポート
Onboarding(オンボーディング)顧客導入支援契約後の満足度向上
Retention(リテンション)顧客維持LTV最大化

英語用語を日本語訳だけで覚えるのではなく、「なぜその言葉が営業戦略の核心なのか」を理解すると、コミュニケーションの精度とスピードが格段に上がります。

グローバル企業とのやり取りが増える今、これらの用語を“英語のまま考えられる営業パーソン”こそが、次世代のセールスリーダーとなるでしょう。

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